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DBの悪役中心ブログ。 グロだったりBLだったりエロだったりネタバレだったり夢絵・文だったりキャラがコスプレしてたりパラレルだったりが容赦なく置かれているブログですので閲覧注意です。
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下校というか帰宅です。社会科見学中なので。
前半悟飯視点、後半フリーザ視点。

クウラ+悟飯、セルフリ。


あくまで社会科見学なので日帰りということになった。
先生に文句を言っても、
「もう用は済んだ。」
の一点張り。
薬屋さんとはあまり仲が良くないのだろうか。

「急で悪かったな。」
「なに、いつも暇だからな。かまわないさ。」
僕は薬屋さんに一礼するとすでに家を出ている先生を追った。
「日帰りならわざわざ連休に行った意味がないじゃないですか。」
これなら反論されまい。そう確信しながらいった。
「そこまで言うなら今から修学旅行に切り替えるか?」
先生が僕のわがままに折れてくれることはそう珍しくない。
だけど、今から宿をとれるのだろうか?
「でも予約がないと宿は取れないんじゃ…」
「それもそうだな。ならやめるか。」
ここで引き下がっては先生の思惑通りになってしまう。
だから勇気を出して言ってみる。
「僕、先生のうちに泊まりたいです!」
先生の動きが固まった。
「…ほかに選択肢はないが、俺の家には客間がないぞ?」
客間がないほど狭い家ではない。むしろ先生の家は広かった。
不思議に思って聞いてみる。
「ほんとですか!?あんなに大きなおうちなのに…。」
「簡単なことだ。”客が来ない”」
確かに来る客がいないなら客間を作る必要がない。
「来ないんですか…。」
「招かれざる客ならいやというほど来るがな。」
先生は自嘲気味に笑ってみせる。主に稼業を継がせたがっているお父さんや先生の復帰を願う元部下の人たちのことらしい。
「さて、どうする?リビングで寝るか?」
先生は意地悪く笑う。たぶん、本当に僕をリビングで寝かせるつもりはないように思えた。
「僕がそうするといっても先生はそうさせませんよね?」
「”招いた客”への待遇としておかしいからな。いざとなったら弟をつまみだせばいい。」
先生の大胆な提案に僕は焦る。
「弟さんを追い出してまで泊まらせてもらうなんてできませんよ!」
「そういうわけだ。聞いてるんだろう、セル?弟をテイクアウトする権利をやろう。」
セルという名前を聞いて僕はあたりを見回す。
僕たち以外の気配はない。電話をかけているわけでもなさそうだ。
首をかしげていると、目の前に一陣の風が吹き荒れる。
「いいのか、クウラ。私はお前たちのような温いお泊りごっこはせんぞ?」
「ふん、やはり偵察していたか変態め。弟がどうなろうと俺は構わん。持って行け。」
セル先生はニヤリと笑うと先生のうちのほうへ飛んで行った。
偵察されていたなんて全く気付かなかった。なぜ先生は気づいたんだろう。
「ここら辺では見かけない種のトンボが飛んでいたからな。他にこういう悪趣味なことをする奴が思い浮かばなかった。それだけだ。」
トンボが飛んでいたことなんて気にも留めていなかった僕は先生の観察眼に驚嘆した。
「最も視られて困ることはする気はないし言う気もないからな。害はないと判断して放置した。」
かっこいい…!
やっぱり先生はかっこいい!!なんか忘れてる気がするけどとにかくかっこいい!!
「僕も先生みたいになりたいです。早く帰ってご教授してください!」
「待て、これは教授できるようなことでは…おい、聞いているのか!」


クウラが社会科見学とやらに出かけた。
この広いうちに僕一人。なんと素晴らしいことだろう。
「ふん、あんなやつ二度と帰ってこなくていいのに。」
特にすることもないので、ソファに転がりテレビを見る。
「どこも似たような番組ばかりで退屈ですねえ…。」
チャンネルを回していると玄関の開く音が聞こえた。
「チッ、クウラの奴もう帰ってきやがったのか…!」
文句を言いながらも玄関まで出向く優しい僕。
だが、そこにはクウラの姿はなかった。
代わりに遭いたくないあいつが笑顔で立っていた。
「お兄さんに頼まれて…」
「帰ってください!」
信じられないがセルだった。扉には鍵がかかっていたはず。
どうやって扉を開けたのか気になり横目で見てみると、あらぬ方向にひしゃげた鉄扉の姿が視界に入る。
「ちょっと…人のうちのドアになんてことを…!」
「ん?開かなかったからな。少し力を入れて引いてみたらこうなったのだ。蝶番に油を差しておいたほうがいいぞ。」
こいつには”壊した”という自覚はないらしい。
「勘違いしているみたいですけどこれ、壊れてますよ。というかあなたが壊しました。」
「なにっ!私が壊したのか!?」
珍しいことに少し困惑しているようだ。もっと困れ。日ごろの恨みだ。
「参ったな…。これからこの家は無人になるというのに戸締りできなくては…。」
「は?無人?」
セルはにやりと笑うと、僕の体を持ち上げて小脇に抱えた。
「クウラから許可が出た。テイクアウトしろとな。」
「ばかなっ!クウラがそんなことを言うはずが…!」
自分の利益にならないような事をする男ではない。
「兄弟仲はよくしておいたほうがいいぞ。それか、ちゃんと客間を作っておくかのどちらかだな。」
つまり、クウラは誰か(おそらく恋人未満の存在)を連れ込むために邪魔な自分をセルに売ったと。
「ご名答。クウラもクウラだな。同じベッドで寝れば何も問題はないのに…。私はちゃんと同じベッドで寝てやるから安心しろ。」
「ばっ、ふざけるな!だいたい戸締りができないなら僕が家をあけられるわけが…!」
嘘。家にはヒルデガーンがいるから僕が外出しても問題はない。
セルはヒルデガーンの存在は知らないはず。うまく騙せるだろう。
「ヒルとかいうのがいるのではないのか?」
こいつヒルデガーンを知ってやがる…!さきほどの困惑はフェイクだったらしい。
しかもその呼び方はクウラのそれだ。クウラめ…余計な事を…!
「でも、ヒルデガーンは常にうちにいるわけではないのですよ。」
僕は退かなかったがセルも退かなかった。
「その時はその時さ。だいたい宇宙最強一族の家に泥棒が入りましたなんて無様なことが起こらないようなセキュリティシステムくらいは確立されているんだろう?」
確かにクウラが宇宙で集めて回った珍獣が家を守っているはずだ。
だが、それだとなぜこの男が内に侵入できたのか。
セル程度に後れをとるような珍獣はいなかったはず。
「なぜって、忘れてるんじゃないのかフリーザ。私はお前の兄の許可を得てお前を攫いに来たのだから。」
すっかり失念していた。
こいつは”侵入者”ではなく、クウラの許可の下侵入が許された”客”だったのだ。
当然クウラの言うことに逆らう珍獣はいない。
僕がどんな目に遭おうとクウラの命ならやつらはセルに手が出せない。
完敗だった。
勝ち誇った顔のセルが鬱陶しい。できることなら殺したい。
「もう一つ忠告だ。自分より力のある部下を雇うことをお勧めするぞ、小さな帝王様。」
反論の余地はない。
「ふん…検討しておいてやる。」
セルはうれしそうににっこり笑う。とても腹立たしい。
「いい子だ。それでは行こうか。」


<あとがき>
先生のかっこよさに目がくらんでフリーザ様のことをすっかり忘却した悟飯ちゃん。
実はヒルデガーンのほかにも珍獣を飼っているクウラ先生。

セル先生は遠まわしに自分を雇えと言ってるんだろうけど、それだと毎晩下克上祭りだよね。
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DBの悪役(概ね人外)に萌えまくり中。
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悪役じゃないけど悟飯ちゃんも贔屓キャラです。
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