ヒロインの絶対条件

第一条件、強さ。
あとは金髪とかおっぱいだって(うちの)セルたんが言ってt(ry

すげえ久々にセル魔理。いい電波を受信したので。

好きだと言ってくれたので、柄にもなく高揚してしまった。
今までいじわるばかりしてきたあいつが、他の娘には優しかったのに自分だけには厳しく接したあいつが。
あいつ自身の口からそう言ってくれたから、嬉しかった。
「まあ”人間では”一番好きだ。」
瞬間、高ぶっていた感情が一気に冷え切った。
”人間では”と言うのは対人間同士ならなんら障害になる言葉ではない。
同じ種族の中で一番好きと言うのだから。猫が好きだと言って彼女に「浮気者」と罵倒される男がいないのと同じ。
だが、相手は人外。
人間である自分が”猫”ポジションである可能性は高い。
「じゃあ、人外では誰が…？」
恐る恐る聞いてみる。
セルはこともなげに答えた。
「18号だな。」
18号。セルと同じ人造人間の女性だ。
やはり自分が”猫”だった。
予想通りの答えであったが、なぜか胸がちりちりと熱くなる。
「じゅうはちごう…？ああ…」
知ってるはずの名前と顔がとっさに結び付かなかった。
それだけ魔理沙の頭は混乱していた。
「うむ。いい女だろう？」
「う…ん…」
セルの言動の一つ一つが混乱に拍車をかける。
「金髪で気が強くて…何より強いからな。」
軽く深呼吸する。セルの言った言葉を整理するために。
まず、金髪。これは自分も満たしている。
そして気が強いというのも問題ない。セルにはいつも突っかかってばかりいる。
だが、問題は最後だ。
「(強くなきゃいけない。)」
逆を返せば強ければいいわけだ。
そうなのだ、このセルと言うやつは死にたがりなのだから。
強くなればいい。
ただそれだけでいいのだ。簡単なこと。
答えを見つけた魔理沙はふらふらと立ち上がると箒を手に取った。

全力でぶつかったが届かなかった。
視界が少しぼやける。少し眠い。だが、全身の痛みが寝かせてくれなかった。
「ほう、ずいぶんと派手にやられたな。」
セルの声が聞こえる。
笑いたきゃ笑え。
「おや、セルじゃないか。あんたのパートナー、ボロボロにしちゃったけど？」
早く助けてやりな、とも言った気がする。
「構わん。いつもはもっとボロボロだ。フフフ…」
セルは笑いながら私の体を起こす。
その衝撃で全身が悲鳴を上げる。もっと優しく扱ってほしいものである。
「む、気絶したか。」
「やりすぎたかな。」
「いや、これでいい。悪かったな18号。」
「ほんとにスパルタだね。もう少し優しくしてやりなよ。女の子だよ？」
「それはだめだ。こいつには私を殺すという仕事があるからな。私を超えるまで甘やかすわけにはいかん。」
「この子も変な使命を背負わされて大変だね。」
「フフフ、運が悪かったと思ってもらうしかあるまい。」
「それで、実際一番好きなのは？」
「くっくっ…言わせるなよ。」
「わかりやすい男だね。」
「ああ、私は至ってシンプルだと言うのにこのバカは…。ったく、実の姉を好きになるわけがないだろう。」


＜あとがき＞
たぶん魔理沙はセルたんと18号が姉弟だと知らない。
生みの親(ゲロ)が一緒だから人造人間ズはみんな兄弟だと認識してる。
第一形態たんも17号に「見つけたぞ兄弟！」って言ってたし。うんうん。